家づくりコラム
教えて家づくり博士!第1種・第3種換気って何?後悔しない換気システムの話
こんにちは!埼玉県鴻巣市にある高断熱・高気密な注文住宅工務店「佐藤ホーム」のブログ編集部です。
今回のテーマは住まいの「換気」です。ストーリー形式でわかりやすくご説明します!
登場人物
-
たてるさん・すみかさん
高断熱・高気密な家づくりを検討中の夫婦
-
家づくり博士
家づくりのことならなんでも知っているスーパー博士
-
24時間換気システムってどんなもの?
今日のモデルハウス、「第1種換気システムです」って言ってたけど、すごいことなのかな? 24時間換気システムって普通の換気扇とどう違うんだろ。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
お二人さん、快適な家づくりをしたいのなら「換気」の話は知っておいて損はないぞ。
家づくり博士! 換気ってそんなに大切なんですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
そうじゃ。「24時間換気システム(以下、「換気システム」)」は仕組みをよく理解して選ばないと、あとあと後悔してしまうかもしれないぞ。
今日は、換気が大切な理由と換気システムの仕組み、そしてお二人の建てたい高断熱・高気密な家にぴったりの換気システムについて教えてしんぜよう。
-
空気の入れ替えは「法律上の義務」
家づくり博士
建物を新築するときは、ごく一部の例外を除いて、室内の空気を継続的に入れ替える「換気システム」の設置が義務付けられておる。
どうしてですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
直接のきっかけは、シックハウス症候群の増加じゃよ。
家の中にいると頭痛やめまいがする、咳が出る、というやつですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
うむ。現代の家づくりでは化学物質が大量に使用される。これらは最終的に室内の空気中に漂い、人体に吸い込まれることで体調不良を起こすことがある。
そこで、有害物質が家の中にとどまらないよう、空気を常にしっかり入れ替え続けましょう、と法律で定められたのじゃ。
有害な空気を吸っているなんて怖い・・・。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
換気が大切な意味は、まだあるぞ。
人間が生活すると、部屋の中には二酸化炭素が増えるし、熱や水蒸気、ニオイや細菌なども発生する。室内の空気は放っておくと、どんどんよどんでいくのじゃ。例えば、換気が悪いとカビが生える原因にもなる。
換気が大切な理由、納得です!
たてるさん
すみかさん
-
24時間換気システムと換気扇の違いは?
家づくり博士
換気のために常に窓を開けっぱなしにしておくのは現実的ではない。そこで登場するのが換気システムじゃよ。
普通の換気扇とはどう違うんですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
換気扇は、キッチンやトイレについていて必要な時だけピンポイントで動かす機械を指すことが多い。一方、換気システムとは、家全体の空気を常に入れ替えるための仕組みのことじゃ。換気システムを構成する一部分として、いわゆる換気扇も使われておる。
換気システムを具体的に知ればわかりやすいと思うから、説明しよう。
-
換気システムで知っておくべき「第1種」と「第3種」
家づくり博士
換気システムには「第1種」「第2種」「第3種」の3つがある。住宅の換気でよく使われるのは「第1種」と「第3種」なので、この2つをおさえておけばよい。
-
「第1種換気」と「第3種換気」の違いとは
家づくり博士
第1種と第3種は、空気を室内に取り入れる方法(給気)と、排出する方法が違う。
-
第1種は給気も排気も機械を使って強制的に行う。一方、第3種は排気を機械で行い、給気は自然に任せる。
第3種は、なぜ自然に空気が室内に入ってくるんですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
ストローと同じじゃよ。換気扇で空気を外に出せば、出て行ったぶん、必ず他から空気が入ってくる。
なるほど、前回の「きちんと換気するには気密性が大切」という話ですね。
たてるさん
すみかさん
-
第1種と第3種、どちらが優れているの?
第1種と第3種、どっちの換気システムがいいんですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
片方が100%優れていると決めるのは難しい。どちらにもメリット・デメリットがあるし、複数の製品があるから、どれを選ぶかによって機能の差もある。
ただ、お二人は「高断熱・高気密な家」を建てたいということじゃから、おすすめは第1種換気じゃ。
-
高断熱・高気密な家と「第1種換気」の相性が良い理由
家づくり博士
第1種換気は「熱交換器」と呼ばれる機能がついているものが多い。熱交換器は、室外に排出する空気から熱や湿度を取り出し、それらを外から吸い込む空気に移し替えてくれるのじゃ。
そんな便利なことができるんですか!
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
すごいじゃろ。室内の空気は入れ替えたいが、暖房や冷房で快適に空調した熱や湿度を捨ててしまうのはもったいない。そこで、熱交換器を使用するのじゃ。
そうか! 熱交換器がなければ、換気すると夏は暑くてジメジメした空気が、冬は寒くてカラカラの空気がそのまま入ってきてしまうってことですね。
いくら断熱性・気密性を上げても、換気扇から外気が直接入ってくるのでは、中途半端になってしまいますね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
その通り。だから、高断熱・高気密の家には第1種換気が適しているのじゃよ。
-
換気システムを第1種にすると後悔する!?
そういえば「第1種換気はやめたほうがいい。お手入れが大変だしコストもかかるから後悔するよ」って家づくりをした友人から聞いたんですが・・・
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
確かに、第1種換気は第3種よりも複雑な構造をしている。それゆえ、メンテナンスとコストは、第1種換気のデメリットとして挙げられることが多い。
-
「ダクトレス」タイプの第1種換気システムもある
第1種換気はメンテナンスが難しいんですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
必ずしもそうではない。
おそらく、ご友人の言っているのは「ダクト式」タイプの製品のことだと思う。第1種換気では、家中の天井裏に空気の通路(ダクト)を設ける「ダクト式」と呼ばれる方式のものが多い。
天井裏のダクトなんて、確かに掃除が大変そう・・・
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
心配ご無用、ダクト式ではない(ダクトレス)第1種換気システムも開発されているから、それを選べば良い。ごく簡単なお手入れで済むから、第3種とほぼ同じじゃ。
-
第1種換気は初期費用が第3種よりも高いが、ランニングコストは抑えられる
コストがかかるというのは本当ですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
初期費用だけで考えると、確かに第1種換気は第3種換気よりも高くなる。
じゃが、ランニングコストを考えた時には、第1種換気は決して高い買い物ではない。空調した湿度や温度を逃さず冷暖房の効率がよくなるので、光熱費が大きくおさえられるからの。
それに、給気も排気も機械で行う第1種換気は、第3種よりも確実に室内の空気を入れ替えられる。つまり、シックハウス症候群のリスクを減らせる。これは、お金には代えられない価値のあることじゃ。
第1種換気はトータルで見ると、お得な買い物なんですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
空気は水や食べ物と同じように、体内に取り込むものじゃから「きれいな空気」にこだわることは大切と私は思う。
はい、博士。勉強になりました!
たてるさん
すみかさん
-
(編集部より一言)換気システムは、一度設置すると後から変更するのは難しいもの。十分な知識を持って、後悔のない選択をしたいところです。
最近は新型コロナウイルス予防の観点からも、換気性能が重視されるようになってきています。大切な家族の健康を守るために、家づくりは換気システムにもこだわって選ぶことをおすすめします。
第1種換気を標準装備した家づくりなら、埼玉県鴻巣市の工務店「佐藤ホーム」へ!
佐藤ホームでは、ダクトレスな全熱交換型の第1種換気システムを全棟で取り入れています。第1種換気の家を建てるなら、鴻巣市にある注文住宅工務店・佐藤ホームにお任せください。