家づくりコラム
教えて家づくり博士!高断熱・高気密の家ってカビが生えやすいの?
こんにちは!埼玉県鴻巣市にある高断熱・高気密な注文住宅工務店「佐藤ホーム」のブログ編集部です。
高断熱・高気密な家は一般に「カビが生えにくい」と言われる傾向にありますが、「むしろカビが生えやすいのでは?」と疑問を抱いてしまった、たてるさんとすみかさん。
今回は、高断熱・高気密な家とカビの関係について、ストーリー形式でわかりやすくご説明します!
登場人物
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たてるさん・すみかさん
高断熱・高気密な家づくりを検討中の夫婦
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家づくり博士
家づくりのことならなんでも知っているスーパー博士
博士、今日はどうしても聞きたいことがあります!
高断熱・高気密の家って「カビが生えやすい・生えにくい」どっちなんですか?たてるさん
すみかさん
家づくり博士
どうしたんじゃ? そんなに改まって。
「断熱性と気密性が高い家はカビが生えにくい」って思ってたんですけど、「むしろカビが生えやすい」っていう記事を読んでしまって・・・本当のところを教えて欲しいんです!
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
よかろう。では、2人が読んだ話を詳しく教えてくれるかの?
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検証!「高断熱・高気密な家はカビが生えやすい」説
「高断熱・高気密な家は、年中ずっと暖かいからカビが生えやすい」って書いてあったんです。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
カビにもいろんな種類があるから一概には言えんが、家の中によく生えるカビは、20℃〜30℃で活発に増殖する。
冬に暖房を切ったら数時間で家中が冷蔵庫のよう、という家に比べれば、「高断熱・高気密な家はカビ菌にとって居心地が良い」は当たっているかものぅ。
やっぱり「高断熱・高気密=カビが生えやすい」って本当なのか・・・
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
おっと、決めつけるのは早すぎるぞ。 カビが生えるには温度の他にもいくつかの条件がそろう必要がある。その1つが「湿度」じゃ。
暖かくとも湿度が低ければ、カビが大量に発生するようなことは考えにくいのじゃよ。
湿度といえば、こんな話も聞きました。「気密性が高いと湿気がこもりやすくて、ジメジメするからカビのもとになる」って・・・
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
「気密性が高い=湿度がこもりやすい」は半分正解、半分まちがいじゃ。
気密性が高ければ、家中のすき間を通して室内の空気が勝手に入れ替わるようなことはない。これは確かに、その通りじゃ。
じゃからこそ、高気密にこだわるハウスメーカーや工務店は、十分な機能をそなえた「換気システム」を設置するのがセオリーじゃ。さらに、換気口の位置にもこだわるなど、家の中に「空気だまり」ができないように設計時から配慮しておるぞ。
なるほど! この前教えてくれた「換気システム」の話ですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
思い出してくれたかの。気密性をあげるということは、計画的に行う換気の効率がアップするということじゃ。つまり、高気密の家は、隙間だらけの家に比べると、より確実に住宅全体の空気を入れ替えられ、湿気を排出しやすいとも言える。
じゃあ「高断熱・高気密=カビが生えやすい」はやっぱり、間違いってことですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
きちんとした性能の高断熱・高気密な住宅なら、基本的にカビは生えにくいはずじゃ。
ただ、住宅にカビが発生するかどうかは「暮らし方」によっても大きく左右されるぞ。「高断熱・高気密なら絶対にカビは生えない」とは言えないのが難しいところじゃ。
「暮らし方」ってどういうことですか?
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
例えば、洗濯物を毎日部屋干ししているのに、24時間換気システムのスイッチを切ってしまったとしよう。行き場をなくした湿気は当然室内にたまり、カビが生えやすくなってしまうのじゃ。
意識的に湿度コントロールをすることが大切ってことですね。
たてるさん
すみかさん
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結露を防げる高断熱・高気密な家は、基本的にカビが生えにくい
家づくり博士
住まいのカビについてずいぶん気になる様子じゃの。
実は私たち、元はと言えば「カビが生えない家を」と思って高断熱・高気密な家づくりにたどりついたんです。
今住んでいるアパート、冬場の結露が本当にすごくって。毎年、春が来る頃にはサッシがカビだらけになっちゃうんです。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
それは大変じゃのぅ。結露でジメジメした状態がずっと続けば、カビが生えても仕方あるまい。
確かに、結露によるカビを防ぐには、住宅の高断熱・高気密化が有効と言われておるが、その仕組みは知っておるかの?
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高断熱・高気密が「カビ」予防に効果的な理由
家づくり博士
冬、暖房している家の中は暖かいが、外は寒い。つまり、暖かい空気と冷たい空気が窓ガラス1枚を隔てて接することになるのじゃ。
ここで、断熱性能の低い窓ガラスやサッシであれば、結露を起こして室内側にびっしりと水滴がつく。
家づくり博士
これは、暖かい室内の空気が冷たいガラスやサッシにふれることで急激に冷やされ、空気中に溶け込めなくなった水分が「結露」としてあらわれた結果じゃ。冷たい空気は、暖かい空気と同じだけの水分を含めないのじゃよ。
なるほど、だから「断熱性能」が大事なんですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
そういうことじゃ。高断熱な窓ガラスとサッシなら、室内の暖かい空気を冷やすことがないから、結露が起こりにくいのじゃよ。
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家をカビさせないために気をつけたい断熱性能と換気性能
家づくり博士
結露によるカビが問題になってきたのは、現代の住宅が暖かくなったから、とも言える。
昔の家は気密性が低く、いわば「すき間だらけ」の状態じゃった。当然、暖房の効きも悪い。つまり、家の中も寒かったから、びしょびしょになるほど結露する、なんてことは起こらなかったのじゃ。
確かに、おじいちゃんの建ててくれた築50年の実家で暮らしていた頃は、結露で悩んだことなんてなかったです。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
現代の住宅は、昔の家に比べると、すきまがずいぶん少なくなった。その結果、家の中と外で大きな温度差ができ、結露が起こるのじゃよ。
なるほど、現代の家は断熱性能を高めないと結露しやすい、ということですね。
たてるさん
すみかさん
家づくり博士
お2人さんが家づくりで重視しているポイントは「カビの生えない家を建てたい」ということじゃから、高断熱・高気密にこだわるという方向性は間違っておらんと思うよ。 大切なのは「高断熱住宅のはずなのに、断熱性能が足りなくてやっぱり結露した」ということのないよう、本当に高断熱な家を建てることじゃ。
必要な断熱性能は家を建てる地域や土地の日照条件によっても異なることを知っているかの。高断熱・高気密な家づくりを得意とする工務店やハウスメーカーに相談するもの良いじゃろう。換気のことまできっちり考えてくれるところだと、より安心じゃのぅ。
よーし、高断熱・高気密でカビの生えない家を建てるぞ!
博士、ありがとうございました!たてるさん
すみかさん
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(編集部より一言):カビは人体に悪影響を与えることはもちろん、壁の中や柱に発生した場合、家の強度を弱め、住宅の寿命を縮めてしまうことも。家づくりを「一生に一度の買い物」にするためにも、カビの発生には気をつけたいものです。
高断熱・高気密の家づくりには、カビを発生させないためのヒントがたくさん詰まっています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
・カビ対策を考えるときに欠かせない換気システムについては、「教えて家づくり博士!第1種・第3種換気って何?後悔しない換気システムの話」をご覧ください。
・住宅の気密性については、「教えて家づくり博士!気密測定は必要?「高気密」が大切な理由とは」をご覧ください。
高断熱・高気密でカビに強い家づくりなら埼玉県鴻巣市の工務店「佐藤ホーム」へ!
高断熱・高気密な家づくりは、鴻巣市にある注文住宅工務店・佐藤ホームにお任せください。 当社は全棟で気密測定を行っており、数多くの施工例がございます。 まずはお気軽にお問合せ下さい。